ルヴァン種の特徴(イーストや市販の酵母菌との違い)

【主役は乳酸菌】

ルヴァン種の中に存在している菌は主に酵母菌と乳酸菌ですが、実は乳酸菌の方が何十倍も多く存在しています。その数は何と1gに8億以上。乳酸菌のおかげで一般細菌数は驚異的に少ないのが特徴です。乳酸菌がいなければ良質な酵母を維持していくことは難しいのです。
29年間、小麦粉と水のみで更新してきたとても安定している酵母なので幅広く多くのパンの元種としてイーストとの併用をせずにパンを焼くことが出来ます。

【ゆっくり発酵】

時短のパン作りではないけれど、ゆっくり発酵なので発酵時間に猶予があります。オーバーナイトや冷蔵庫を上手に利用することにより、焼き上がり時間を自在に調整することも容易です。

ルヴァン酵母に慣れれば発酵が早いイーストよりも作りやすいですし失敗も少ないと言えます。仮に失敗をしてしまってもリカバリしやすいですし、その方法などもお伝えしていきます。

【酵母を育てる楽しみ】

ルヴァン種はサッカロミケス属(Saccharomyces)という菌類であり生き物です。食べ物を与えないと居なくなってしまいますし、きちんとした管理をすれば健気にも増え続け半永久的にパン種として生き続けてくれます

愛情を持って育てることでその恩恵にあずかりパンを焼くことが出来ます。

私たち人間は多くのものを作り出すことが出来るようになりましたが、それ以上に作り出せないものや科学的に解明されていないものなども古代から上手に利用してきました。

そんなことにも思いを馳せながらパンを作っていると自然と万物への感謝の気持ちが湧いてきますし、それを育てる楽しみもひとしおです

【唯一無二のパン】

ルヴァン種などの発酵種は同じものをお送りしても受け取った方の環境の違いでその人独自の酵母に育っていきます。 

料理などにも言えることですが、酵母パンも同じレシピで作ってもまったく同じようなパンにはならないものです。作り手によってその人の味や好みや人間味が出ます。私は常々『出来上がったパンを買ってもらったり食べてもらったりすることは裸で対面しているようなものだ』と思っています。手から作り出されたものは言葉よりもその人らしさが出るものです。酵母から手作りとなると尚更です。意図してもしなくてもあなたが作るパンは唯一無二のパンなのです

【考える力】

イーストなどに頼らずに自家培養酵母を育てていると予期せぬ失敗があったり上手く酵母が育たなかったりすることがあります。失敗は次へのステップになりますし、失敗だと思ったものがいままでにない良いパンが出来たりして新しい気づきを与えてくれたりします。また、そんな時にどうしたら良いのか?何が悪かったのか?リカバリする方法はないか?など失敗しても廃棄することのないように工夫したり考えたりする力が自然と身についていきますそれは確実に明日への生きる力になります

【手間要らず】

「天然酵母を継いでいく」と聞くととても手間がかかると思われるかもしれませんが、ルヴァン種の更新は1週間に一度で充分です。新たに種を起こすこともなければ、1日に一回かき混ぜる必要もありません。ルヴァン種の管理はとても簡単! 長期間留守にする時には乾燥して保存すれば休眠させておくことも出来ます。これ以上簡単に天然酵母のパンを焼く方法はなかなかないと思います。

共に自家製酵母パンのある暮らしをしてみませんか?